歯と口のトラブル

口内炎はどこにできやすい?なりやすい場所とその理由とは

口内炎はどこにできやすい?なりやすい場所とその理由とは

口内炎はどこにできやすいのでしょうか?

舌の側面や裏、頬の内側、唇の裏側、歯茎のまわりなどです。これらの場所は日常的に食べ物や歯と接触しやすく、刺激を受けやすいため、炎症が起こりやすいです。

この記事はこんな方に向いています

  • 口内炎が繰り返しできて困っている方
  • 舌や頬に口内炎ができやすいと感じている方
  • 予防法を知りたい方

この記事を読むとわかること

  1. 口内炎がなりやすい代表的な場所とその理由
  2. 舌・頬・唇・歯茎にできる口内炎の特徴
  3. 口内炎を防ぐための生活習慣と歯科でのケア方法

 

口内炎はどの場所にできやすいの?

口内炎は口腔内のあらゆる場所にできますが、とくに「舌の側面や裏」「頬の内側」「唇の裏側」「歯茎のまわり」にできやすい傾向があります。これらは食事や会話などで摩擦や刺激を受けやすい部位であり、さらに唾液や細菌がたまりやすいため炎症を起こしやすいのです。

口内炎は舌・頬・唇・歯茎に多くできる。

主な「なりやすい場所」

  1. 舌の側面・裏側
    → 歯と接触しやすく、噛んで傷を作りやすい部位。会話や食事の動作で常に刺激を受けやすい。
  2. 頬の内側
    → 食事中に噛みやすい場所。摩擦や小さな傷から炎症に発展しやすい。
  3. 唇の裏側
    → 歯や矯正装置、被せ物とこすれることで炎症が起こりやすい。
  4. 歯茎のまわり
    → 歯磨き中にブラシで傷つきやすく、また食べ物が当たりやすい場所。

これらは「日常的に刺激を受ける」点が共通しており、結果として口内炎の好発部位となります。

なぜその場所に口内炎ができやすいの?

口内炎が特定の場所にできやすいのは「刺激や摩擦の多さ」「細菌が繁殖しやすい環境」「粘膜の薄さ」が関係しています。舌や頬は動きが多いため摩擦を受け、唇や歯茎は歯や装置に接触しやすいのが特徴です。

刺激と細菌の影響で特定の部位にできやすい。

できやすい理由

  1. 摩擦や噛み合わせによる刺激
    → 食事や会話で粘膜が繰り返しこすれ、炎症が起きやすい。
  2. 細菌や汚れがたまりやすい
    → 歯垢や食べかすが残りやすく、傷口から感染しやすい。
  3. 粘膜が薄くデリケート
    → 舌や唇の裏側は皮膚に比べて弱いため、ダメージが大きい。

つまり、口内炎ができやすい場所は「日常の動きや環境で負担を受けやすい部位」であるといえます。

口内炎になりやすい場所と特徴

こうした理由から、口内炎は特定の部位に集中してできやすい傾向があります。実際にどの場所にできやすいのか、理由と特徴を整理したものを以下の表にまとめました。

場所 なりやすい理由 特徴・影響
舌の側面・裏側 歯と接触しやすく、噛んで傷を作りやすい 食事や会話で常に動かすため痛みが強い
頬の内側 食事中に噛みやすく摩擦を受けやすい 食べ物が当たりやすく、刺激で悪化しやすい
唇の裏側 歯や矯正装置、被せ物とこすれる 慢性的な刺激で治りにくい
歯茎まわり 歯磨き中に傷つきやすい、食べかすが残りやすい 清掃が困難になり、悪循環に陥りやすい

このように「口内炎になりやすい場所」は、共通して日常生活で繰り返し刺激を受けやすい部位です。舌や頬は動きの多さ、唇裏は器具や歯との接触、歯茎は清掃時の刺激など、それぞれ異なる要因が背景にあります。

したがって、日常的な口腔内の使い方やケアの仕方を意識することが、口内炎予防には非常に重要だといえます。

舌や頬にできる口内炎の特徴は?

舌や頬の内側にできる口内炎は、食事や会話のたびに強く刺激を受けるため、痛みがとても強くなりやすいです。特に舌の裏にできた場合は飲み込みや発音に影響し、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

舌や頬の口内炎は痛みが強く、生活に支障が出やすい。

舌・頬にできた場合の困りごと

  1. 食事がしみやすい → 酸味や辛味のある食べ物が強くしみる
  2. 会話しにくい → 舌を動かすたびに痛みが走る
  3. 口内炎を噛みやすい → さらに炎症が悪化しやすい

舌や頬は「使う頻度が高い」ため、口内炎ができると生活全般に影響が大きくなります。

唇の裏や歯茎にできる口内炎はどんな影響があるの?

唇の裏や歯茎にできる口内炎は、矯正装置や被せ物などの人工物が影響しやすいのが特徴です。さらに歯磨きや食事で直接刺激を受けるため、治りにくくなることがあります。

唇裏や歯茎の口内炎は器具や清掃の影響で悪化しやすい。

唇の裏・歯茎にできた場合の問題点

  1. 矯正装置や被せ物が当たる → 慢性的な刺激となり炎症が長引く
  2. 歯磨きがしづらい → 痛みで清掃不足になり、歯垢が増える
  3. 腫れで見た目にも影響 → 唇が膨らんだり、歯茎が赤く腫れる

唇裏や歯茎にできる口内炎は「清掃と器具との接触」による悪循環を招きやすいため、歯科での調整や早めのケアが重要です。

口内炎ができやすい人の共通点はある?

口内炎は誰にでも起こりますが、できやすい人には「生活習慣や体質」に共通点があります。免疫力が低下していたり、栄養不足がある場合に繰り返しやすいです。

免疫低下や栄養不足が口内炎を招きやすい。

できやすい人の特徴

  1. ストレスや睡眠不足が多い人
    → 免疫が下がり、炎症を起こしやすい。
  2. 栄養が偏っている人
    → ビタミンB群や鉄分が不足すると粘膜が弱くなる。
  3. 歯垢が多い人
    → 歯磨き不足で口の中に細菌が増えやすい。
  4. 矯正や被せ物をしている人
    → 器具が粘膜を刺激しやすい。

つまり「生活リズム・栄養・口腔環境」の3つのバランスが崩れていると、口内炎はできやすくなります。

口内炎を予防するにはどうすればいいの?

予防の基本は「粘膜を守り、口腔内を清潔に保ち、全身の健康を整える」ことです。生活習慣と歯科ケアを両立することで、口内炎は大幅に減らすことが可能です。

生活習慣と口腔ケアの改善で予防できる。

予防のポイント

  1. 栄養バランスを整える
    → ビタミンB群・鉄分・タンパク質を意識して摂取。
  2. 十分な睡眠をとる
    → 免疫を守り、炎症を防ぐ。
  3. 丁寧な歯磨きをする
    → 歯垢を減らし、細菌の繁殖を防ぐ。
  4. 定期健診を受ける
    → 合わない被せ物や矯正装置を調整し、環境を整える。

口内炎を予防するには「全身の健康管理+口腔ケア」が不可欠です。

まとめ

口内炎は「舌・頬・唇・歯茎」にできやすく、これらの部位は日常的に刺激や摩擦を受けやすいため炎症が起こりやすいです。できやすい場所を理解して生活習慣を整えることで、予防につながります。

歯科医院での定期健診や器具の調整も、繰り返しできる口内炎の予防には大きな助けになります。

この記事の監修者

医療法人真摯会
西宮クローバー歯科・矯正歯科 院長
廣石 勝也
朝日大学歯学部卒業。大阪歯科大学総合診療科臨床研修終了。国際口腔インプラント学会会員。

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