子供の八重歯はいつから治す?放置リスク・原因・小児矯正のタイミング
子供の八重歯が気になり、小児矯正でいつから改善できるかとお悩みではありませんか。八重歯は不正咬合の一種で、見た目にも分かりやすいため、早めに整えてあげたいと考える保護者の方も多いでしょう。八重歯は小児矯正で治療できるのかについて分かりやすく解説、及び主な治療方法や治療にかかる期間、費用の目安についても紹介します。お子さまの八重歯を小児矯正で治したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
子供の八重歯はいつから気にするべき?
「子供の八重歯はいつから治すのが正解なのだろう…」「まだ乳歯が残っているけれど、矯正相談は早い?」と悩む保護者の方は少なくありません。
結論からいうと、子供の八重歯は見た目としてはっきり八重歯になってからではなく、永久歯が生え始める時期から注意しておくことが大切です。目安となるのは、前歯や奥歯の永久歯が生え始める6歳前後から、犬歯が生え変わる10~12歳頃までです。
子供に八重歯ができやすい時期
子供の八重歯が目立ちやすくなるのは、永久歯への生え変わりが進む時期です。上顎の犬歯は前歯よりも遅れて生えるため、その時点で歯が並ぶスペースが不足していると、外側や高い位置から生えることがあります。
- 6歳前後:前歯や6歳臼歯が生え始める
- 7〜9歳頃:前歯の歯並びやあごの幅が見えてくる
- 9〜12歳頃:犬歯や小臼歯の生え変わりが進む
- 10〜12歳頃:八重歯が目立ち始めることがある
子供の八重歯は主に9〜12歳頃、上顎の犬歯は10〜11歳頃に生え変わりが見られやすいです。治療や相談のタイミングは八重歯が完全に出てからとは限りません。犬歯そのものが生える前から、あごの大きさ、歯が並ぶスペース、乳歯の抜けるタイミング、口呼吸や舌の癖などが関係して起こることがあります。
10歳になれば相談する?
10歳になってから八重歯の相談をすればよいという意味ではありません。「八重歯 子供 いつから」と検索している段階で、すでに相談のタイミングとしては適していると考えます。歯科医院で一度確認してもらうことで、今すぐの治療か、経過観察か、将来的に小児矯正を検討した方がよいのかを判断しやすくなります。
前歯がガタガタしている、乳歯がなかなか抜けない、永久歯が変な方向から生えてきた、口をぽかんと開けていることが多いといったサインがある子供は、犬歯が生える前でも相談しましょう。小児矯正では、成長期のあごの発育を利用して、永久歯が並ぶためのスペースを確保することを目指すケースが多いです。すべての子供に早期治療が必要とは限りませんが、早めに診てもらうことで、治療の選択肢が広がることがあります。
八重歯とは?犬歯がずれて生える状態
八重歯とは真ん中の前から3番目にある犬歯が、本来の歯並びの位置から外れて生えている状態を指します。犬歯が歯列に入りきらず、他の歯よりも外側や高い位置に出ていることを、専門的には叢生(そうせい)と呼び、歯が重なって並んでいる状態の一種として扱われます。
犬歯の機能
犬歯は、見た目のみでなく噛み合わせにとっても重要な機能がある歯です。食べ物を噛み切る働きに加え、横方向にあごを動かしたときに奥歯へ過度な負担がかからないよう支える犬歯誘導という役割もあります。犬歯が正しい位置で噛み合わないと、他の歯に負担がかかり、歯磨きがしにくくなります。歯が並ぶスペースが明らかに足りない場合や、犬歯が高い位置から出てきていれば、自然にきれいに並ぶとは限りません。
子供の八重歯は可愛く見えるし、成長すれば自然に治るかもしれないと考える方がおられますが、八重歯は単なる見た目の問題ではありません。将来のむし歯、歯周病、噛み合わせ、発音、口元の印象にも関わる可能性があり、子供のうちから治すべきかを考えることには大切です。
子供の八重歯の主な原因
子供の八重歯には、いくつかの原因が関係します。原因は一つではなく、あごの大きさ、歯の大きさ、生活習慣、乳歯の状態などが重なって起こります。代表的な原因を挙げていきましょう。
| 原因 | 内容 | 歯並びへの影響 |
|---|---|---|
| あごが小さい | あごの成長が十分でないと、永久歯が並ぶためのスペースが不足 | 歯がきれいに並ばず、犬歯が外側や高い位置から生えて八重歯になる |
| 歯のサイズが大きい | あごの大きさに対して歯が大きく、歯列に収まりにくい | あごと歯の大きさのバランスが合わず歯が重なり、ずれて生えやすい |
| 乳歯が抜けるタイミングが遅い | 本来抜けるべき時期を過ぎても乳歯が残ると、永久歯が正しい位置に生えにくい | 永久歯が本来と違う方向から生えてきて、八重歯の原因になることがある |
| 永久歯の生える方向に問題がある | 永久歯がまっすぐ生えず、斜めや外側から生えてくることがある | 犬歯が歯列に入らず、目立つ位置に生え八重歯になる可能性がある |
| 柔らかい食事が多い | 柔らかい食べ物を食べる機会が多く、しっかり噛む習慣が少ない | 噛む回数が少ないとあごの発達や口周りの筋肉の使い方に影響し、歯が並ぶスペースが不足する |
| 口呼吸の習慣がある | 鼻づまりなどで口呼吸が続き、口が開いた状態になりやすい | 舌の位置や唇を閉じる力のバランスが崩れ、歯並びやあごの成長に影響 |
| 指しゃぶりや舌の癖が長く続く | 指しゃぶりや舌で歯を押す癖が続くと、歯やあごに不自然な力がかかる | 歯が前に押し出され、噛み合わせが乱れ、歯並びに影響する |
八重歯は歯のみの問題ではなく、あごの成長、呼吸、食事、癖などを含めた口まわり全体の問題として見ることが大切です。
八重歯を放置するリスク
子供の八重歯は軽度であれば経過観察になりますが、歯が大きく重なっている場合や、磨き残しが多い場合は注意が必要です。
歯ブラシが届きにくく、むし歯になりやすい
歯ぐきに炎症が起こりやすい
食べかすが残り、口臭の原因になる
犬歯が正しく噛み合わず、他の歯に負担がかかる
口の粘膜に当たり、口内炎ができやすい
口元の見た目がコンプレックスになることがある
子供は歯磨きの技術がまだ十分でないため、歯が重なっている部分をきれいに磨くのは簡単ではありません。保護者が仕上げ磨きをしても、犬歯が高い位置にあったり、隣の歯と重なっていると、歯ブラシの毛先が届きにくくなります。
口が閉じにくいと何が起きる?
八重歯によって口が閉じにくい状態になると、口の中が乾燥しやすくなります。乾燥すると唾液による自浄作用が働きにくく、むし歯や口臭のリスクが高まる可能性は否定できません。必ず大きなトラブルが起きるわけではありませんが、将来的なトラブルを防ぐためには、今痛くないから大丈夫と判断せず、歯科医院で状態を確認してもらうことが大切です。
子供の八重歯はいつから治療・相談するべき?
子供の八重歯はいつから相談すべきという問いに対しては、6〜7歳頃に一度相談し、9〜12歳頃は特に注意して確認するのがベストと考えます。
6〜7歳頃に一度相談
6〜7歳頃は、前歯や奥歯の永久歯が生え始め、あごの成長や歯が並ぶスペースを確認しやすくなる時期です。将来八重歯になりそうなスペース不足があるか、乳歯の抜け方に問題がないか、噛み合わせにズレがないかを確認できます。
9〜12歳頃にしっかり確認
9〜12歳頃は、犬歯や小臼歯の生え変わりが進む時期です。犬歯が外側や高い位置から生えてきた場合、八重歯として目立ちやすいです。この時期に放置すると、永久歯が並ぶスペースがさらに不足し、後から治療が複雑になることもあります。
相談をおすすめしたいサイン
では、相談をおすすめしたいサインを挙げます。
- 上の犬歯が高い位置から生えてきた
- 前歯がガタガタに重なっている
- 乳歯がなかなか抜けない
- 左右で歯の生え方が大きく違う
- 口を閉じにくそうにしている
- いつも口がぽかんと開いている
- 歯磨きしにくい場所がある
- 子供本人が見た目を気にしている
相談したからといってすぐに矯正治療が始まるわけではありません。歯科医師が診断したうえで、今は経過観察でよいのか、乳歯の抜け方を確認するのか、あごの成長を促す治療を検討するのか、永久歯が生えそろってから本格矯正を行うのかなど、子供の状態に合った治療方針を立てます。
小児矯正でできること
小児矯正の目的は、単に歯をきれいに並べることだけではなく、成長期の子供のあごの発育や噛み合わせのバランスを整え、永久歯ができるだけ自然に並びやすい環境を作ることが大きな目的になります。子供の八重歯に対して行われる対処を時系列に挙げましょう。
- あごの幅を広げて歯が並ぶスペースを作る
- 乳歯の抜けるタイミングを管理する
- 永久歯の生える方向を確認する
- 口呼吸や舌の癖を改善する
- 必要に応じてマウスピース型装置や拡大装置を使う
- 永久歯が生えそろってからワイヤー矯正やマウスピース矯正を行う
大人の矯正との違い
大人の矯正は顎の成長が完了しているため、歯を動かすスペースが足りなければ抜歯が必要となりますが、子供の場合は成長途中であり、早期に問題を見つければ将来的な抜歯や大がかりな治療の可能性を減らせます。ただし、小児矯正をすれば必ず抜歯を避けられ、八重歯を防げるというわけではありません。歯の大きさ、骨格、成長の方向、遺伝的な要素によって結果は異なることから、自己判断ではなく、レントゲンや口腔内診査をもとにした診断が必要です。
八重歯の治療ではマウスピース矯正やワイヤー矯正が選択されます。患者さんの状態によって、マウスピース矯正、ワイヤー矯正、もしくは併用というケースも考えられます。
家庭でできる予防とチェックポイント
子供の八重歯は完全に家庭だけで予防することはできません。遺伝や歯の大きさ、あごの骨格など、家庭では変えられない要素もあるためですが、口まわりの成長を妨げる習慣を減らし、早めに異変に気づくことはできます。家庭で意識したいポイントをまとめました。
| 家庭でできること | ポイント |
|---|---|
| よく噛んで食べる | あごの発達を促し、歯が並ぶスペース作りを助ける |
| 柔らかいものに偏らない | 噛む回数を増やし、口まわりの筋肉を使いやすくする |
| 鼻呼吸を確認する | 口呼吸による歯並びへの影響を防ぐ |
| 口が開いていないか見る | 舌の位置や唇の力の乱れに気づきやすくなる |
| 指しゃぶり・爪噛みを確認する | 歯やあごに余計な力がかかるのを防ぐ |
| 舌の癖を見る | 前歯を押す癖があると、歯並びに影響する |
| 仕上げ磨きで確認する | 歯の重なりや磨きにくい部分を早く見つけられる |
| 定期的に歯科検診を受ける | 八重歯の兆候を早期に発見し、相談できる |
鼻づまり、アレルギー性鼻炎、扁桃肥大などがある場合は、歯科だけでなく耳鼻科での相談が必要になることもあります。口呼吸の改善や鼻呼吸の習慣づけは、子供の歯並びを考えるうえで重要なポイントです。また、半年に1回程度の定期検診は、八重歯の早期発見にも役立ち、早期対処のために重要です。
保護者が毎日できることは、歯並びを診断することではなく、以前と違う生え方か、歯磨きしにくい場所が増えていないか、子供が口元を気にしていないかという点に気づくことです。少しでも気になる変化があれば、写真を撮って記録しておくと、歯科医院で相談するときにも役立ちます。
まとめ
子供の八重歯は、永久歯が生えそろう過程で目立ってくることが多く、特に小学校高学年の頃に気づかれることが多い歯並びの問題です。6〜7歳に歯並びとあごの成長を確認し、9〜12歳に犬歯の生え方に注意してください。サインがあれば年齢に関係なく早めに相談し、歯科医師の診断を受けて治療開始の時期を決めましょう。
スペース不足や噛み合わせの問題があれば、放置するとむし歯、歯ぐきの炎症、噛みにくさ、見た目のコンプレックスにつながる可能性があります。大切なのは、保護者がまだ大丈夫、もう遅いなどと判断しないことです。小児矯正では、今すぐ治療すべきか、経過観察でよいか、将来どのような治療が必要になりそうかを確認できます。早めに状態を知ることが、将来のきれいな歯並びと健康な噛み合わせを守る第一歩になります。

医療法人真摯会
