歯と口のトラブル

知覚過敏のメカニズムとは?予防と治療について

知覚過敏のメカニズムとは?予防と治療について

アイスクリームが好きなのに、最近なんかしみる…。
朝の歯磨きで「ん?なんかピリッとする…?」と違和感。
まるで神経がむき出しになってるような、鋭い刺激。

それ、知覚過敏のはじまりサインかもしれません。

しかも困ったことに、「何もしなければ治るかも」と思ってると
意外とズルズル続いたりして、「なんでこんなにしみるの…泣」ってなっちゃうパターン、多いんです。

…それ、知覚過敏かもしれません

突然の“しみる痛み”
冷たい水や風が歯に触れたとき、「キーン」「ズキン」としみるような痛みを感じたことはありませんか?
それ、もしかしたら知覚過敏かもしれません。

特にこんなシーンで痛みを感じたことがある方、要注意です。

アイスを食べた瞬間に歯が痛い

歯磨き中にピリッとしみる

冷たい風があたると不快

甘いものや酸っぱいものがしみる

知覚過敏は、ちょっとした刺激でも神経が反応してしまう状態。
一時的なものもあれば、長く続くものもあるので、気になったら放置せずチェックするのが大切です◎

放っておくと「しみる」だけじゃ済まなくなる?

「しみるだけなら我慢すれば…」って思う方もいるかもしれませんが、実はそれ、悪化のサインを見逃しているかも!

最初はちょっとした刺激で「キーン」となる程度。
でも、それが毎日の習慣にブレーキをかけるようになってきたら要注意。

例えば──

歯磨きが怖くなってサボりがちに。歯垢がたまりやすくなる

好きな食べ物を避けるようになって、食事も楽しめない

痛みでイライラ。集中力も削がれてストレスMAX!

この「しみる不快感」が積み重なると、お口の健康だけじゃなく、心の健康にも影響しちゃうんです。

知覚過敏を放置すると、こんなリスクがあります。

歯磨きが怖くなり、歯垢がたまりやすくなる
→虫歯や歯周病のリスクがアップ!

食事がしにくくなり、栄養バランスが偏る可能性も
→健康そのものに影響することも…

痛みが慢性化して、ストレスや睡眠の質にまで影響する
→地味だけどダメージは大きい!

つまり、「ただしみるだけ」と甘く見ていると、全身の健康にもつながる問題に発展することもあるんです。

しみるのを我慢しすぎるのは良くない!

しみるのを我慢しすぎ

「冷たいのがちょっとしみるくらい、まだ大丈夫かも」
「そのうち慣れるでしょ」
そんなふうに、“しみるのを我慢するクセ”がついてませんか?

でも実は、それってお口からのSOSを無視してる状態かもしれません。

我慢が引き起こす“負のループ”とは?

痛いのがイヤで歯磨きをおろそかに
→その結果、歯垢がたまりやすくなって、虫歯や歯周病リスクがアップ

片側ばかりで噛むようになる
→噛み合わせのバランスが崩れて、顎や筋肉に負担がかかる

しみないものばかり食べるように
→栄養が偏りがちに、食事の楽しさも半減…

そしてなにより、ずっと「しみるの怖い…」と思いながら暮らすのって、地味にストレスですよね。メンタルにもジワジワくるやつです。

“ちょっとのしみ”がサインのうちに対処するのが正解!

知覚過敏の初期段階なら、セルフケアや簡単な処置でサクッと快方に向かうことも少なくありません?

だからこそ、

「しみるけど、まあいっか」はNG

「ちょっと変だな」と思ったら、今のうちに見てもらう

「まだ大丈夫」は、だいたい“大丈夫じゃなくなる前兆”かも

という気持ちで向き合うことが大事!

「しみる=ただの小さな悩み」ではなく、身体の小さなアラーム。
それに気づいてあげることが、自分を大切にする第一歩なんです。

知覚過敏のメカニズムを徹底解説!

さて、ここでちょっと歯の中の世界をのぞいてみましょう。

歯は、外側から「エナメル質」→「象牙質」→「歯髄(神経)」の三層構造。エナメル質がしっかりカバーしてる間は、刺激が神経に届くことはありません。

でもね、何らかのきっかけでそのバリアが壊れると…?

歯ぐきが下がる(加齢や歯周病など)

強すぎる歯磨きでエナメル質が削れる

酸っぱいもの(レモンや炭酸水など)で表面が弱くなる

歯ぎしりで歯の根本がじわじわ削られる

こういったことがあると、象牙質が露出してしまい、内部の“象牙細管”という細い管を通じて、神経に刺激がビンビン届いてしまうんです。

まるで、「回線むき出しのLANケーブル」みたいなイメージ。
そりゃもう、ちょっとの刺激でもビリビリくるわけです。

では、そもそも「なんで歯がしみるの?」って気になりますよね。
知覚過敏は、歯の内部にある神経(象牙質)への刺激が原因です!

ざっくりとメカニズムを説明すると…

通常、神経はエナメル質や歯ぐきによって守られています

ところが、何らかの理由でエナメル質が削れたり、歯ぐきが下がったりすると…

内部の象牙質の小さな穴(象牙細管)がむき出しになります

その結果、冷たい・熱い・甘いなどの刺激が神経にダイレクトに届いてしまう!

特に次のような原因で象牙質が露出しやすくなります?

強すぎる歯磨きや硬い歯ブラシの使用

歯ぎしり・食いしばりなどの癖

酸性の飲食物(レモン、炭酸など)による歯の表面の脱灰

歯周病による歯ぐきの退縮

つまり知覚過敏は、「刺激が神経に届きやすくなる構造の変化」がポイントなんです!

しみる毎日からの卒業。今日からできるセルフケア

でも!ご安心を。
知覚過敏は、日々のケアでかなりコントロールできるんです。
しみない快適な毎日をキープするには、日常生活でのちょっとしたケアが超重要!

おすすめセルフケアはこちら

やさしい歯磨きを心がける
→ゴシゴシNG!やわらかめの歯ブラシを使って、力を入れすぎず磨きましょう。硬いブラシや強すぎる力は避けて。優しく磨くことが基本です。

知覚過敏ケア用の歯磨き粉を使う
→神経への刺激をブロックしてくれる成分が配合されてます。専用の成分が象牙細管をふさぎ、刺激をブロック。

酸性の食べ物・飲み物のあとすぐ歯を磨かない
→酸で歯がやわらかくなってるので、30分くらいは水でうがいだけが◎3歯の表面が一時的に弱くなるので注意。

歯ぎしり・食いしばりに注意
→意マウスピースや意識改善で歯を守る工夫を。識して顎をゆるめたり、ナイトガードを使うとGood!

これらを続けることで、知覚過敏の進行を防ぎ、しみない口内環境が整っていきます!

歯医者さんでできるプロの対策、あります。

「いやもう、セルフケアじゃどうにもならん…?」
そんなときは、遠慮なく歯科医院へGo!です。

プロの現場では、こんな対策が行えます。
「もう自力じゃどうにもならないかも…」という場合は、歯科医院での治療が安心&確実!

以下のような方法があります。

コーティング材で保護
→象牙質を覆って刺激をシャットアウト。露出した象牙質を保護して、神経への刺激をブロック。

詰め物・被せ物で露出部分をカバー
→削れが大きいケースにはぴったりの方法。歯の削れが大きい場合には、詰め物や被せ物でカバーします。

歯周病の治療
→歯ぐきの下がりによる知覚過敏なら、歯周病の治療が効果的。

ナイトガードの装着
→食いしばりがあるなら、寝てる間のダメージを回避。歯ぎしりや食いしばりのダメージから歯を守るアイテムです!

?症状の原因や程度によってベストな対処法は異なるので、まずは歯科医院で相談してみるのが安心です。

まずはできることから!今日から始められる対策

「しみるのって、仕方ないことなのかな…」
そんなふうに思ってるあなたに、伝えたいこと。

知覚過敏は、放っておくと悪化する可能性はあるけど、
きちんとケアすれば“快適な歯ライフ”を取り戻せるんです。

歯ブラシ、変えてみる?

歯磨き粉、試してみる?

健診のついでに「最近ちょっとしみて…」って相談してみる?

そんなちっちゃな一歩が、
“痛みのない毎日”への第一歩になるかもしれません。

「気になるな…」と思ったら、健診ついでに歯医者さんで相談!

ちょっとの意識で、歯はちゃんと応えてくれます。

知覚過敏は、「ちょっとしみる」ってだけじゃ済まないこともあるけど、原因とメカニズムを知っておけば怖くない!しっかり予防もできるし、治療法もちゃんとあります!

まとめ

知覚過敏は、象牙質がむき出しになり、神経が刺激を受けやすくなることで発生。

原因はさまざま:歯磨きのクセ、酸、歯ぎしり、歯ぐきの下がりなど。

セルフケアでも予防・軽減が可能

歯科医院での対処法もあるので、ひとりで抱えこまないでOK!

「しみる」悩みは、解決できる。
そんな前向きな気持ちで、ぜひ今日からケア始めてみてくださいね。

この記事の監修者

医療法人真摯会
西宮クローバー歯科・矯正歯科 院長
廣石 勝也
朝日大学歯学部卒業。大阪歯科大学総合診療科臨床研修終了。国際口腔インプラント学会会員。

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