
歯医者に行くときのマナーはあるのか、普段定期的に歯医者へ行かない方は不安に思うかもしれません。いくつか守れば、歯医者さんはスムーズに受診できます。今日は歯医者さんへ行くときのマナーについて詳しくご紹介いたします。
歯医者を予約する際のマナー
予約する際のマナーについてご説明します。歯科医院での診療は基本的に予約制が多く、スムーズな治療を受けるためには患者さん一人ひとりの協力が不可欠です。予約時に守るべきマナーについて詳しく解説します。
予約時間は厳守しましょう
他の患者さんの治療スケジュールにも影響を与えるため、予約時間は必ず守りましょう。遅刻をすると自分の治療時間が短くなり、予定していた処置ができないということがあります。そうなれば再来院が必要になり、治療計画がズレ込むことで、通院期間が延びる可能性もあります。歯医者来院の前に予定をぎっちり詰め込むのではなく、時間に余裕のある予約をしておきましょう。
歯科医院選びも大切です
歯科医院とひとくくりに言いがちですが、歯科にもそれぞれ専門分野があります。
- 虫歯などの治療を行う一般歯科
- 歯並びや噛み合わせを改善する矯正歯科
- 永久歯に生え変わる前の子供の歯を診療する小児歯科
- インプラントなどの外科的治療を行う口腔外科
- セラミックなど歯を短期間で改善する審美歯科
気になる症状や希望する治療内容に合った医院を選ぶことが、納得できる治療へのスタートになります。予約前に医院のサイトで治療内容や対応分野や費用などは予め確認し、初診時には相談したいことや希望する治療を整理しておくと良いです。予約のマナーを守ることは、自分の治療のみでなく、他の患者さんや医院全体の円滑な運営にもつながるということを覚えておきましょう。
歯医者へどんな服装や髪型で行けばよい?
では、歯医者へどのような服装や髪型で行けば良いでしょうか。
歯医者に行くときの服装マナー
歯科医院での診療での服装マナーは、清潔感、動きやすさ、安全性が大切です。診療に適した服装をしていくと、治療がスムーズになり、患者さんの印象にも影響します。
清潔感を感じさせる診療しやすい服装
白や淡い色など清潔感のある色で、汗染みや汚れが目立ちにくい素材であるコットンやポリエステルなどの素材が良いでしょう。Tシャツやカットソーなど襟元が広めのトップスにしておくと顔周りの処置がしやすく、ゆったりしたパンツで汚れても気にならない服装にしてください。帽子をかぶったまま、フード付きパーカー、タートルネックなどは、診療チェアーを倒した際に姿勢が不安定になったり、他の診療器具に服の一部が当たったり、衛生面を守るためにも避けたい服装です。
香りやメイクにも注意
香りやメイクなどにも注意を払っておくと良いでしょう。強い香水や制汗剤は診療の妨げになるので避け、目元にタオルが被せられるためマスカラなどはよれる可能性があります。メイクは控えめにして口元は診断の妨げにならないように、色付きリップではなく、無色透明のリップにしておきましょう。色付きリップが歯科医師の手袋に付着したり、患者さんのお口の状態を正確に診断したり施術をすることが難しくなるからです。
歯医者前にあまり食べない方がいいものとは?
歯科治療を受診する前に食べてしまうと、治療に影響を与えるものがあります。治療前の食事は2時間前までに済ませるのが理想です。満腹だと吐き気を感じたり、空腹すぎると低血糖を起こすことがあります。
- 粘着性の高い食品
- 繊維質の多い野菜や果物
- 酸の強い飲み物
粘着性の高い食品
粘着性の高い食品を食べてすぐ受診すると、専用の器具に付着しやすく、衛生面でも問題が生じやすいです。キャラメルやガムや餅などは受診前に食べるのはやめておきましょう。
繊維質の多い野菜や果物
繊維質の多い野菜や果物(セロリ、ほうれん草など)は歯に挟まりやすく、治療の妨げになることがあります。受診前に食べないようにしましょう。
酸の強い飲み物
炭酸飲料や柑橘系ジュースなど酸の強い飲み物(は、歯の表面のエナメル質を溶かして弱くしてしまい、歯に治療の刺激がしみやすくなる可能性があります。また、酸は含まれていなくとも、カフェインを含むコーヒーや紅茶もお口に影響があります。カフェインには利尿作用があるため、口の中を乾燥させ治療中の違和感の原因となることもあるので注意が必要です。
治療前にはしっかりと口腔ケアを行いましょう。歯磨きに加えてフロスやうがいも活用し、お口の中を清潔な状態で診療に臨むことが大切です。
いざ歯医者へ!来院のマナー
歯医者に向かうときのマナーについてご案内します。
やむを得ず遅刻する場合は必ず連絡する
遅刻がわかった時点で、できるだけ早く歯科医院に電話の連絡をしましょう。何分程度遅れそうか、理由を簡潔に伝えるとスムーズです。大幅な遅刻で診療が難しい場合は、次回予約についても相談しましょう。
遅刻や直前キャンセルを防ぐためにできること
交通機関の遅延や駐車場は急に発生することがあるため、それらを考慮して余裕のある行動を心掛けてください。確実に行ける日を選び、何度も予約の取り直しはしないように、とりあえずの予約は避けましょう。やむを得ずキャンセルしなければならない場合は早めに連絡してください。休診日などでつながらない場合は留守番電話に①フルネーム②予約日時③キャンセル希望の旨を残しましょう。
当日キャンセルの場合、キャンセル料がかかることがあります。請求された場合は次回来院時に支払いましょう。当院の場合キャンセル料はかかりませんが、ご連絡なしで当日キャンセルされた場合、次回のご予約をお取りできないことがあります。
受付や診療室でのマナー
では、来院後の受付や診療室でのマナーについてご紹介します。
受付でのマナー
受付でのマナーというのは、主にこの3点です。
携帯電話はマナーモードに
携帯電話はマナーモードにしておきましょう。周囲の患者さんに配慮し、通話や大きな声での会話は控えめにしましょう。
同伴者について
医院によっては同伴者の人数に制限がある場合があります。また、診療中は診療室に一緒に入れないことが多いので、事前に確認しておきましょう。
問診票は正確に記入する
ご自身の既往歴、アレルギー、服用中の薬などは正確に書くことで、安全な治療につながります。初診の場合は問診票を書く必要があるため、記入時間を考慮し、予約の10分前には到着しましょう。
診療室でのマナー
診療室でのマナーについては、注意すべき点はこの5点です。
正しい姿勢を保つ
歯科医師の指示に従い、リラックスした姿勢をしてください。足をぶらぶらさせたりせず、チェアーに体を預けるようにしましょう。
唾液は飲み込まない
治療中の唾液は口腔内バキュームを使い、お口の中の水をこまめに吸い取ります。誤嚥を起こすと患者さんは苦しいですし、その間は歯の治療を行うことができません。なるべく飲み込まないようにし、鼻呼吸を心掛けましょう。
痛みはすぐに伝える
治療してもらっているから悪いと痛みを我慢してはいけません。痛いかどうかは患者さんにしか分からないため、痛みや不快感が続くと完治までの治療が嫌になります。痛みがあればすぐ伝えましょう。
器具に触れない
治療器具はお口の中を治療するため衛生を保っています。興味本位で治療器具に触れるとケガをする可能性もあるため、動かさないよう注意しましょう。
治療中の会話は控えめに
治療中の会話は基本的に控え、必要なときは歯科医師の指示に従いましょう。
まとめ
歯医者に行くときのマナーでは、予約時間の厳守、遅刻や当日キャンセルは避け、どうしても遅れる場合は必ず事前に連絡してください。清潔で動きやすい服装を選び、香水や強い香りは控え、問診票を記入するため少し早めに来院し、来院後は静かに過ごしましょう。これらを守ることで、スムーズで快適な診療が受けられ、周囲への配慮にもつながります。